青春アニソン部

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嗚呼、情念の歌。【あたしが隣にいるうちに/藤川千愛】『盾の勇者の成り上がり』第1期第2クールエンディングテーマ

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あたしが隣にいるうちに/藤川千愛

 この記事は、

救うことで救われる勇者の詩。きみの名前 / 藤川千愛 『盾の勇者の成り上がり』第1期第1クールエンディングテーマ - 青春アニソン部 

の続き。

 

なので、視聴前提で、いきなりネタバレにいきます。

 

 

第1シーズンの終盤に、元の世界に帰る気まんまんというかそれが大前提のナオフミの考えを知ってのラフタリアの気持ち。

さらに第13話の第2王女のエピソードを受けて直後に初お披露目のエンディング曲『あたしが隣にいるうちに』。

 

ラフタリアの心情を、これでもか!というくらいに情感たっぷりに歌い上げられた曲です!!!

 

この曲の歌詞は、諦めと諦めきれない気持ちのせめぎ合いが、なんとも言えん。

 

 

歌の入りは日常の大切なものに気づかなかったことを残念に思うところから。

ここも普遍的な歌詞でとてもいいんですけど、その次からが凄い。

 

 「いつか泡のように」♪

本を顔に被せて長椅子で寝そべるナオフミ。足の方は光が指している。

 

 「あたしもあなたも」♪

路上の花屋に並べられた花を見つめるラフタリア。こっちは曇天。

これがラフタリアの方の心境ですよ。

 

 「綺麗に」♪

画面いっぱいに綺麗な赤紫の花が映る。雨が落ちてくる。

もちろんこの雨は、涙の比喩。

 

 「消えて」♪

花の位置のカメラからラフタリアの顔のアップ。雨に降られるがじっと動かず。

 

 「なくなるの」♪

この歌詞! この諦観が凄い。

泡のように消えてなくなる。

人生なんて一面では確かにその通り。それを「綺麗」と言ってしまうところが素晴らしいよね!

 

 「せめて」♪

背後から緑色の布がラフタリアの頭上に被され、驚くラフタリア。

 

 「その日まで」♪

振り向くとナオフミがマントを雨除けに、かけてくれていた。

 

 「我儘を聞いて」♪ 

ラフタリアが見上げた先には、慈しむような余裕をもった大人の笑顔のナオフミ。

 

これね、第1クールと逆なんですよ。

笑顔でナオフミのところへ駆け寄っていたラフタリアが、いまは憂いていて。

一方、ナオフミは優しい笑顔を見せられるようになっている。

 

そして、ここの歌詞のラフタリアの心情!

 

 「でも言えないや」♪

ナオフミの優しさに触れて赤面するラフタリア。

 

 「言えそうにないや」♪

光の方へ去っていくナオフミ。

 

 「嗚呼」♪

 

・・・この流れが見事過ぎるでしょ!

歌詞の素晴しさに応える映像も最高です!

 

そしてここで、嗚呼と叫ぶのがなんとも素晴らしいですよ。

歌詞にわざわざ「嗚呼」と入れてくる。「Ah」じゃなくてね。これはもう情念ですよ。 

 

ホワイトアウトしたあとサビ。

 

 「あたしが隣にいるうちに」♪  

 「愛をもっと あたしにください」♪

雨は上がって水たまりに花びらが落ち、波紋が広がる水面に映る二人。

後ろからナオフミに抱きつくラフタリア。

 

 「欲張りでごめんなさい」

花びらがゆっくりと漂っている。

 

 「あなたの愛に溺れたい」♪

噛みしめるように微笑むラフタリア。この表情!

 「あたしが隣にいるうちに」♪  

ここでエンディングテーマのクレジット!!!

 「愛をもっと あたしにください」♪

 

 「溢れるような想いで」♪

草原の木陰で休むナオフミにより掛かるラフタリア。

 

 「あなたを」♪

木漏れ日が差し込む。

 

 「包み込みたいの」♪

勇者の盾に手を添えるラフタリア。

 

なんか幸せな感じになって良かったね、という感じもしますがしかし、このラフタリアの情念はなかなかのものですよ。

それを表には出さない、言えない、言えそうにないんですけどね。

 

ラフタリアの心の内に秘められた想いの強さにやられますよもう。

 

youtu.be

 

そしてこの曲が本性を表すのは2番から。

もっというと、TVサイズだとフェードアウトして1番の終わりのアレンジが大人しいところで消えていくので、映像と相まって割と清々しさすらあるんですけど、本当は違う。

 

2番はナオフミの歌。

歌詞、そして歌唱を男っぽく荒っぽくしてナオフミの心情を表現してる。

 

 「妬み恨み辛み」♪

 「クソみたいな嘘」♪

 「すべてが消えてなくなりゃいい」♪

 

ここの藤川千愛の歌い方がほんと素晴らしくナオフミ!

そしてクセになる。この味は、なかなか出せませんぜ!

 

ただ、それも相まって、なんかこの曲全体が、微妙なヤンキー臭がするんですよね。

 「わたし」じゃなくて「あたし」ってのもまたポイントで。

 

ヤンキーが突っ走った純なる愛。な感じ。 

間奏のギターとドラムが盛り上げてくれるんだけど、これがいい意味で盛り上げ過ぎな感じする。

 

藤川千愛は、祖父が元演歌歌手っていうDNAかその祖父が歌謡教室開いてた影響か、微妙に昭和っぽく、そしてソロになる前はアイドルグループで活動してたにもかかわらず、結構なヤンキーっぽさがある。

 

彼女の他のオリジナル曲のタイトルを並べてみても、結構なやさぐれ度合いなんですよ。

 

その辺はこっちの記事でも書いてます。

『バケモノと呼ばれて』特別な何かを持ってる人の悲哀がオレらにとっても世界はそう。『無能なナナ』エンディング曲 - 青春アニソン部

 

 

このアニメ見てれば、2番の歌詞はもちろんナオフミのことだってわかる。

それはそれですごく良く合っていて、いい曲なんですけど。

この曲は、それだけではない!

 

アニメ関係なくこの歌詞、この曲をフツーに聴くと、、、

荒んだ人生を送った男女の情愛の歌で、それが普遍的で、凄い完成度高いのですよ!

 

 

そのその極めつけが、Dメロの歌詞ですわ。

この独占欲。ちょっと病んデレに掠ってるか、ギリギリヤンデレじゃないか。

 

あなたが笑ってる理由が私だったらいい、というのはいいとして、

 

 「あなたが流す 流す」♪
 「その涙のわけもぜんぶ」♪
 「あたしが理由だったらいいのにな」♪

 

これはちょっとキてますね。

 

そしてトドメが「嗚呼」♪ですよ。 

 

このDメロのあとの嗚呼をよく聴いてほしいんですけど、最後に声が切れるところが、ほぼ悲鳴になってるんですよね。

 

これは堪らん。痺れる。

ちょっといっちゃってるわ。藤川千愛すげえわ。激情ですよ。これは応援したくなりますぜ!

 

ラフタリアは、そりゃ最後はナオフミにすがって泣いたりしたんだけど、それほどまでだったのかっていうと、ちょっとこの曲がアニメ本編に勝ち過ぎてるというか、暴走してる感すらある。情念が強すぎて溺死するレベル。

 

そこがこの曲の堪らん堪えられん凄みですよ!!!

 

 

●主題歌DATA

エンディング曲

『あたしが隣にいるうちに』

作詞:藤川千愛・高橋花
作曲・編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)
歌:藤川千愛
(日本コロムビア)
(13~20話、22~24話)

エンディングアニメーション

絵コンテ・演出:阿保孝雄、岡松杏奈
作画監督:諏訪真弘
作画監督補佐:和田慎平
レイアウト:荒川眞嗣
原画:平山寛菜、胡陽樹、杉村絢子、アミサキリョウコ
動画:kinemacitrus、三沢瑞希、岩田真衣、上武優也、工藤真奈、等々力里菜、前田千景、DOGWOOD LLC
仕上げ:kinemacitrus、松本麻衣、渡邉由佳、DOGWOOD LLC
動画検査:kinemacitrus、三沢瑞希、鈴木水彩
色指定・検査:kinemacitrus、岡松杏奈、山下宮緒
背景・ハーモニー処理:インスパイアード
3DCG:オレンジ
撮影:T2 studio
制作進行:山本浩暉
(13~20話、22~24話)

 

●テレビアニメ『盾の勇者の成り上がり』DATA

2019年1月~6月
アニメーション制作:キネマシトラス

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  • 発売日: 2019/06/26
  • メディア: Blu-ray